コヤマ サトコ   Koyama Satoko
  小山 聡子
   所属   二松学舎大学  文学部 歴史文化学科
   二松学舎大学大学院  文学研究科 国文学専攻
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2005/12
形態種別 研究論文(学術雑誌)
査読 査読あり
標題 「『病草紙』制作と後白河法皇の思想」
執筆形態 単著
掲載誌名 『日本医史学雑誌』
掲載区分国内
出版社・発行元 日本医史学会
巻・号・頁 第51巻(4号),593-614頁
概要 『病草紙』の中の「鼻黒親子」の絵に着目した。本稿では、「鼻黒親子」は、基底細胞癌であることを明らかにした。基底細胞癌は、平安時代においては、貴族ではなく庶民がかかる可能性があった病気だったと考えられる。庶民と仏罰の関係を示すために、「鼻黒親子」の絵は大変効果的であったということを指摘した。先行研究では、宗教的意味合いを持つ絵画や彫像は、とかく切実な信仰心のもとに制作されたと考えられがちである。たとえば六道絵については、「六道絵の制作→厭離穢土→欣求浄土」という図式で捉えられがちである。しかし、貴族たちは、六道絵を見てただ単に厭離穢土の念を持つのではなく、宗教に対して多少の距離を持ち客観的まなざしを投げかけてもいたことを指摘した。