コンドウ ヨシタカ
KONDO YOSHITAKA
近藤 良享 所属 スポーツ健康学部 職種 教授 |
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発表年月日 | 2021/08/28 |
発表テーマ | 「生来の遺伝子変異を有する女子選手の出場制限」からみる遺伝子ドーピング問題 |
会議名 | 日本体育・スポーツ哲学会第43回大会 |
主催者 | 日本体育・スポーツ学会哲学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 共同 |
国名 | 日本 |
開催地名 | 明治大学 |
開催期間 | 2021/08/28~2021/08/29 |
発表者・共同発表者 | 小田佳子、近藤良享 |
概要 | 生来の遺伝子変異を有するアスリートの中には、非常に高い競技能力(パフォーマンス)を示す場合が認められ、その対象女子選手に対する「出場制限」が問われている。ここでは、生来の遺伝子変異に基づく特異体質の選手(高アンドロゲン血症、5αデタクターゼ欠損症など)に着目して、競技団体(WA)が採用した出場種目制限について検討した。検出不能もしくは困難で、意図的な遺伝子工学の技術を応用した選手が登場したとしても、競技団体が出場種目制限という方策を採用する可能性が示唆された。ただし、今回検討した女子選手の場合はジェンダー問題を内包していたことから、男女別競技の公平性・公正性と人権問題との対立が議論の的になった。過去にフィンランドのスキー選手には遺伝子変異が認められ先天的に有利さを得ていたが、この選手の場合には出場が制限されなかった。同じく、イタリアの自転車競技選手やノルウェーのクロスカントリースキー選手らは医学的免除を得て競技に参加していた。その一方で特異体質とされる複数の女子選手のみが出場種目制限が課されている。男女競技別をベースとした、女子選手だけに制限を課すことは、遺伝子ドーピング問題との関連でさらに考察を進める必要があると提言した。 |