ツル ヒロユキ   TSURU HIROYUKI
  鶴 浩幸
   所属   鍼灸学部 鍼灸学科
   職種   特任准教授
発表年月日 2024/03/06
発表テーマ 耳鳴に鍼医学的体性感覚刺激や耳鳴反応点を用いる治療法確立のための基礎的研究①
会議名 令和5年度 明治国際医療大学 全学研究ポスターワークショップ
主催者 明治国際医療大学
学会区分 研究会・シンポジウム等
発表形式 ポスター
単独共同区分 単独
国名 日本
開催期間 2024/03/04~2024/03/25
概要 演者は指頭での圧刺激や毫鍼刺激、円皮鍼刺激が耳鳴を軽減、消失させる場合のあることを報告してきた。本研究では頚部の経穴などに圧刺激や鍉鍼刺激、円皮鍼タイプの非侵襲的鍼用器具による刺激などを行って耳鳴への影響を検討した。対象は健康成人ボランティア7名(平均年齢23歳)、耳栓とイヤーマフを装着後に環境音が33dB以下の静かな部屋に入り、安定した明確な耳鳴を感じる者とした。入室後、以下の介入による耳鳴変化を検討した。1.頚部5ヶ所の経穴などに対して指頭での圧刺激を1箇所ずつ約45秒間行い、2.上記1により耳鳴が変化した部位(耳鳴反応点)に対し、1箇所ずつ鍉鍼刺激を60秒間行った。3.上記1により耳鳴が変化した全部位に対して、一度に非侵襲的鍼用器具 (セイリン社製パイオネックス・ゼロ)を60秒間貼付した。耳鳴の大きさなどはvisual analogue scale(VAS)や標準耳鳴検査法1993における耳鳴の自覚的表現の問診票に基づいて作成した評価表を用いた。上記1により全例で耳鳴変化がみられ、上記2では全例において大きさの軽減がみられた(7例中3例は消失)。上記3では7例中4例において大きさの軽減がみられた。圧刺激や鍉鍼刺激により大きさが変化した場合には有意に減少した(p<0.05)。非侵襲的鍼用器具でも大きさが軽減したが有意ではなかった(p=0.059)。圧刺激の応用により耳鳴に有効な刺激部位を簡便に検出できることが示唆された。
謝辞:本研究はJSPS科研費 JP19K11729の助成を受けた。