イトウ ハジメ
  伊藤 創
   所属   国際コミュニケーション学部 グローバルコミュニケーション学科
   職種   教授
発表年月日 2014/07/12
発表テーマ 言語による事態把握のあり方の違いを踏まえた絵教材の作成にむけて
会議名 日本語教育国際研究大会2014(オーストラリア)
主催者 豪州日本研究学会
学会区分 国際学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
開催地名 シドニー工科大学
発表者・共同発表者 藤浦五月
概要 本研究では、話者が絵教材に描かれたどの参与者に焦点を当てて事態を描く傾向があるか、すなわち「態」の選択に着目し、日本語・英語の母語話者に対して様々な絵や写真についての描写実験を行ったが、その結果、以下に示すように、日本語母語話者が、誰かが何かを「された」という〈被動作主について事態〉として捉えて描く場合でも、英語母語話者は、動作主に焦点をあて、誰かが何かを「した」という〈動作主についての事態〉として描く傾向が強いという差が出た。 こうした差に鑑み、「受身表現」の導入では、被動作主のみ、または動作主の一部のみが表示された視覚教材が好ましい、といった提言を行ってきたが、本研究では、これらの分析を更に進め、動作主・被動作主の焦点の当たり方に差ができるような絵や写真を選び出し、日本語学習者による日本語での描写実験を行った。その結果、それらの多くについては、筆者らの意図通りの態の選択が見られ、こうした視覚教材を今後の視覚教材の改良の指針として主張する。