イトウ ハジメ
  伊藤 創
   所属   国際コミュニケーション学部 グローバルコミュニケーション学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2015/03
形態種別 学術論文
標題 事態参与者の認知的際立ちの決定要因についての一考察
執筆形態 単著
掲載誌名 コミュニケーション研究叢書
掲載区分国内
出版社・発行元 関西国際大学コミュニケーション研究所
巻・号・頁 (13),9-17頁
担当区分 筆頭著者
概要 本稿では,伊藤(2014)によって明らかになった日本語母語話者による事態の捉え方・描き方の特徴をさらに検証するために拡大調査を行った。その結果,伊藤(2014)の調査結果を一定程度裏付けるように,日本語母語話者が動作主と被動作主が存在する事態を描く際に,被動作主に焦点をあてるものが一定程度存在することが明らかになった。この結果から本稿では,1)事態を描く際にどの参与者に焦点があてられるかは,それらの認知的な際立ちの高さによるが,その認知的な際立ちは様々な要因によって複合的に決定され,2)そのうち,どの要因を特に重要視するか(どの要因によって認知的な際立ちが高いと判断されるか),に関しては,各言語話者によって違いが見られる,さらに,3)action chainの始点であることに, 特に認知的な際立ちを感じるのが英語母語話者であり,自らと共感度の高い参与者に対して際立ちを感じやすいのが日本語母語話者である,という仮説を呈した。