ヤマモト ヨシハル
  山本 喜晴
   所属   心理学部 心理学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2012/03
形態種別 学術論文
標題 ヘーゲルのテクストによる心理臨床の声の意義の検討
執筆形態 単著
掲載誌名 関西国際大学研究紀要
巻・号・頁 (13号),125-137頁
概要 ヘーゲルの言語観において声は言語によって営まれる精神の活動の基礎に置かれている。ヘーゲルは声が身体に由来する感覚を疎外することで、精神を身体から抽出すると考えた。言語が文字に書かれる場合も声による語りを重視するあまり、ヘーゲルは文字そして言語の本質も声の伝達にあると理解した。これは言語に対する限定的な観点ではあるが、心理臨床の方法にも見出される観点である。声は精神が身体から分離される過程に現れる。それは声が身体と精神を橋渡しすることを意味するが、同時に声は身体でも精神でもない。既存の身体と精神とを共に否定するものとして声を聴くことが、心理臨床における心身の変容を促進することが示唆された。