クロキ クニヒコ   KUROKI Kunihiko
  黒木 邦彦
   所属   文学部 日本語日本文化学科
   文学研究科 国語国文学専攻
   文学研究科 言語科学専攻
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2016/03
形態種別 研究論文(大学,研究機関等紀要)
標題 北薩方言の複合不完成相と抱合不完成相
執筆形態 単著
掲載誌名 Technical and applied linguistics at Kobe Shoin
掲載区分国内
出版社・発行元 神戸松蔭女子学院大学
巻・号・頁 19,31-43頁
概要 (1) 複合不完成相においても抱合不完成相においても連濁は生じない。(2) 複合不完成相の構成要素たる VStm-i-Ø+kata の声調型も、抱合不完成相の構成要素たる NStm+VStm-i-Ø のそれも第1語根に拠るので、音韻的には1語。(3) 複合不完成相の動詞語幹は -sase-, -rare-, -cjor- を、抱合不完成相のそれは -sase- だけを内包しうる。(4) 複合不完成相はほとんどの動詞語幹から作りうるが、抱合不完成相は対格動詞語幹からに限られる。(5) 抱合不完成相が内包する名詞語幹は動作の対象を指すものにほぼ限られる。(6) 両不完成相で連体節を作る際は属格助詞 =no を取る。(7) 複合不完成相は形態的には非対格述部に通じるが、統語的には対格述部に通じる。一方、抱合不完成相は、形態的にも統語的にも非対格述部の範疇を出ない。