ノボルオ イッペイ   Ippei noboruo
  登尾 一平
   所属   熊本保健科学大学  保健科学部 医学検査学科
   職位   講師
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2022/03
形態種別 研究論文(大学,研究機関等紀要)
査読 査読あり
標題 間接抗グロブリン試験における daratumumab の影響を回避する新たな方法のための基礎研究
執筆形態 共著
掲載誌名 熊本保健科学大学研究誌
掲載区分国内
巻・号・頁 19,77-86頁
総ページ数 10
担当範囲 全般
担当区分 筆頭著者
著者・共著者 登 尾 一 平   木 村 契 太   中 尾 沙 希
松 形 僚 也   川 口 辰 哉   上 妻 行 則
概要 多発性骨髄腫 (multiple myeloma : MM) に対する抗ヒト CD38 抗体である daratumumab
(DARA) 投与中の患者検体では,間接抗グロブリン試験 (indirect antiglobulin test : IAT) が
偽陽性となる可能性がある。今回,dithiothreitol (DTT) を使用しない,DARA の干渉を回避
する新たな検出法を開発することを目的として検討を行った。
 DARA と赤血球の結合を評価するために,各濃度の DARA 存在下で CD38 の発現を flow
cytometry で測定したところ,CD38 の mean fluorescence intensity (MFI) は DARA 添加に
より低下した。さらに,DARA と His-tag 結合 recombinant human CD38 protein (H-rhCD38)
を反応させ,磁気ビーズを用いて上清から DARA の除去を検討した結果,DARA により阻害
されていた APC- 抗 CD38 抗体の赤血球への結合が,DARA の除去により回復された。
 これらの結果から,DARA 投与中の MM 患者の血清に H-rhCD38 を添加し,磁気ビーズで
除去することで,DARA の IAT への干渉を回避できる可能性が示唆された。