シミズ アキコ   Akiko Shimizu
  清水 亜紀子
   所属   京都文教大学  臨床心理学部 臨床心理学科
   京都文教大学  臨床心理学研究科 博士前期課程
   職種   准教授
発表年月日 2022/06/05
発表テーマ 余命三か月と宣告された肺がんの40代男性との心理療法
会議名 日本ユング心理学会第10回大会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
開催地名 大阪
概要 クライエントは「何ともならない問題」,すなわち,死を巡る「思考連鎖」に出会ったことを語り,その問題を「自己処理する上でのヒント」をセラピストに求めてきた。その中で,クライエントは傷つき怒り,その怒りによってセラピストも傷つき無力感を抱き,ズレた関わりをしてしまうといった,“傷つき/傷つけられる”関係が生じてきた。しかし,その一方で,心理療法の展開に伴って,クライエントがセラピストに,終末期臨床において必要な心理臨床家の姿勢を“教え鍛える”関係なども生じ始めた。そうした関係の変化と連動しながら,“「思考の連鎖」を止める方法の模索”から“いかに質のいい時間を過ごすか”へと面接に対する姿勢が変わり,死の寂しさ・恐怖が初めて表現され,“生きたい”と言う気持ちの高まりも見受けられるようになった。