タケダ ヒロオ   Hiroo Takeda
  武田 比呂男
   所属   十文字学園女子大学  教育人文学部 文芸文化学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2004/03
形態種別 研究論文
標題 僧の境位と現報の語り—『日本霊異記』のめざしたも の—
執筆形態 単著
掲載誌名 古代文学会編『古代文学』
掲載区分国内
巻・号・頁 (43号),12-21頁
概要 『霊異記』が語る僧のありようを通して『霊異記』の仏教説話集としての質を確認することを試みた。僧は外部から訪れて隠れた因果(冥界の消息)を解き明かすが、それは憑依される巫覡(シャマン)と同じ、媒介者としての役割を担う。また、病気治療など現世利益に通じる神秘的な力・呪力をもたらす、行基などに代表される菩薩僧も外部からの媒介者的存在に似通う。霊異を描くことで現報善悪を示すことを目的とする『霊異記』にとって僧はそうした霊異を示す存在として描かれる。僧の内面の深まりを示すのはわずかに下三八の景戒自伝の部分であるが、それも宗教的階梯の途上でとまどう姿にみえる。宿業ゆえに仏道修行する説話にしても、『法華験記』にみられる宿業を突き詰めて自覚を深めるありようと比して、現世中心に構成されていることなどから、『霊異記』は現報の語り・現世志向の強さがテキストの特質としてあることを論じた。A5、