ヤマシタ トモミ   Tomomi Yamashita
  山下 倫実
   所属   十文字学園女子大学  教育人文学部 心理学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/03
形態種別 研究論文
査読 査読あり
標題 夫婦における父親の育児行動評価と親アイデンティティ及び関係効力性との関連
執筆形態 共著
掲載誌名 十文字学園女子大学紀要
掲載区分国内
巻・号・頁 50,19-31頁
総ページ数 12
著者・共著者 著者:加藤陽子 山下 倫実 石田有理 布施晴美
概要 本研究の目的は,夫婦から家族へと関係性が移行する時期と考えられる第1 子誕生後の父母を対象として,父親の育児行動への評価と親アイデンティティの獲得及び関係効力性にどのような関連があるのかを探索的に明らかにすることであった。
平成31年3 月にクロスマーケティング社に依頼し,現在3 歳未満の子どもが1 名のみの家庭を対象にWEB 上での質問紙調査を実施した。調査協力者は,男女計200名(男性;平均年齢34.83歳,SD =5.44,女性;平均年齢32.72 歳,SD =4.90)であった。
夫婦それぞれの育児行動評価(対子ども育児/対母親支援)の高低群を独立変数,親ID(母親/父親)と関係効力感(母親/父親)を従属変数とする2 要因の分散分析を行った。その結果,母親の育児行動評価では,父親の自己優先的ID のみに有意傾向の交互作用がみられた。単純主効果の検定を行った結果,対母支援低群において,対子ども育児の低群より高群の方が父の自己優先的ID 得点は低かった。
また,夫婦の関係効力感,親としての自信のなさ,親役割の受容で対母支援の主効果が確認された。次に,父親の育児行動評価では,母親の自己優先的ID に有意な交互作用,夫の関係効力感,父親としての自信のなさ,父親の自己優先的ID に有意傾向の交互作用がみられた。単純主効果の検定を行った結果,母親・父親の自己優先的ID と父親としての自信のなさにおいて,対子ども育児の低群で対母支援の低群より高群の得点が低く,対母支援の低群で対子ども育児の低群より高群の得点が低かった。また,母親の自己優先的ID では対母支援の高群で対子ども育児の低群より高群で得点が高く,夫の関係効力感では対子ども育児の低群・高群ともに,対母支援の低群より高群で得点が高かった。以上の結果から,総じて父親の対母支援の高さが夫婦の関係効力性や親ID の形成に影響を与えている可能性が示唆された。