セキヤ アキコ
  關谷 暁子
   所属   医療保健学部 医療技術学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/08
形態種別 学術論文
査読 査読あり
標題 ポスターツアー,ワールドカフェによる高大接続プログラム「将来の医療と医療人について考える」:定量テキスト分析による教育実践の効果検証
執筆形態 共著
掲載誌名 Journal of Wellness and Health Care
掲載区分国内
出版社・発行元 ウェルネス・ヘルスケア学会
巻・号・頁 44(1),81-90頁
著者・共著者 間所祥子,關谷暁子,砂原伸行,柳原清子,松原孝祐,武村哲浩
概要 本論文は保健学類5専攻が協働で行った「高大接続プログラム(ポスターツアー・ワールドカフェ)を振り返り,その実際をまとめると共に,この方法が目的達成に適したものであったかを,大学生,高校生の反応から考察するものである。本プログラムには5専攻初年次学生約200名と高校生31名が参加した。あらかじめPBLで医療での社会的課題からの主張をポスターにした後に,高校生を交えた「ポスターツアー」と「ワールドカフェ」を行った。分析対象は「ワールドカフェ」での模造紙の記載内容と,大学生,高校生のアンケートである。模造紙の記載内容は内容分析の計量テキスト分析(KH Coder(ver.3.)使用)を行い,アンケートは集計して図表で表した。「ワールドカフェ」での模造紙(計60枚)の記述は,総抽出語数23,278,異なる語数1,987であった。抽出された高い出現単語は,「AI:412」「医療:241」「技術:89」等であり,アイスブレイクでの「おなか(すいた):29」などの多彩な内容からは,率直で自由な会話がなされていたことが伺えた。またこの交流に関する高校生のアンケートでは,雰囲気「とてもよい」が8割,意見を述べる「とてもできた」が5割,学ぶこと「とてもできた」が7割で満足度は高かった。一方でねらいとした「未来の医療人としての自身のあり方を見出すこと」は,会話されていた内容が《AIで提供される医療》や《AIで仕事内容が変わる》,《iPSやロボット》が増える等で,マスコミで流布されている(話しやすい)ものとなっていた。以上からは,5専攻学生間,大学生と高校生の交流としての意味はあった。一方で未来の医療を多面的にとらえて自分事として討議するという,対話の深まりはやや不足していたことが明らかとなった。(著者抄録)
ISSN 2433-3190/2434-1509