ハマチヨ イヅミ   Izumi Hamachiyo
  濱千代 いづみ
   所属   教育学部
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1997/12
形態種別 研究論文(大学,研究機関等紀要)
標題 平家物語における複合語「やらん」の用法
執筆形態 単著
掲載誌名 豊田工業高等専門学校研究紀要(『日本語学論説資料』第34号,『国文学年次別論文集』平成9年に再録)
掲載区分国内
巻・号・頁 (第30号),33-46頁
概要 「やらん」は平安時代の「にやあらん」が音変化を起こして成立した複合語で,文献上多く目にするのは鎌倉時代に入ってからである。現代では「ん」が脱落し,助詞「やら」になっている。本稿は用例の豊富な『平家物語』の「やらん」を「にや」(「あらん」を略した形)と比較検討し,「やらん」の用法を明らかにした。「やらん」は[連体形]を受けて推量の結びとなる用法にはじまって,受ける形態が[名詞]その他に広がり,さらに助詞の機能も加わった。そして,それが口頭語から文章語へと及んだ。「やらん」の用法の発展には「にや」の用法の偏りが関係する。