キタムラ ヤスヒロ   Yasuhiro Kitamura
  北村 安裕
   所属   教育学部
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2019/02
形態種別 研究論文 
査読 査読あり
標題 飛騨国からの神馬献上の政治的背景と大津皇子謀反事件
執筆形態 単著
掲載誌名 岐阜聖徳学年大学紀要 教育学部編
掲載区分国内
巻・号・頁 58,76-66頁
総ページ数 11
概要 大宝2年(702)になされた飛騨国からの神馬献上を手がかりに、7世紀後半から8世紀にかけての政治状況について考察した。神馬献上を契機に入京を果たした隆観は、大津皇子の謀反事件で流罪となった新羅僧行心の子であり、入京後は技術官人として出仕して天文博士に至ったと考えられる。神馬献上は、大津皇子事件を最終的に精算するとともに、卓越した知識・技能を蓄えた隆観を中央に戻すための政治劇だったのである。大津皇子謀反事件そのものについては、鵜野皇女(持統天皇)が大津皇子を抹殺するために仕組んだとするのが通説だが、実際には王位継承に関わる事件が頻発した七世紀後半において相互不信の連鎖によって起こった偶発的事件であり、皇位継承の原則が確立していない過渡期の様相を示すものとして位置づけられる。